【赤坂の独り言】僕らのマルシェは主役不在

毎週各地でさまざまなイベントが開催されている。もちろんIttekiでも月に数本のイベントを開催してきていますが、Itteki Marchéは少し特殊。
どんなイベントにも、キーマンだったり、キー(メイン)コンテンツ、それなりに企画力のある主催者といった主役級のプレイヤーがいるが、Itteki Marchéにはそれがいません。

Ittekiとしてスペースを提供するなかでさまざまな事業者さんを集めて、マルシェを開催するという形式であるものの、よくある工務店主催のマルシェのように、住まいの相談会への営業だったり、自分たちの展示をしたりということは、まず一切行っていません。
(もちろん工務店として、住まいのお悩みがある方などのご相談は随時承っておりますが)

そして、事業者さんに関しても、めちゃくちゃ集客力がある強力プレイヤーさんに客寄せパンダ的な位置付けでお声がけもしていません。

僕らがこのマルシェで目指しているのは、「事業者さん同士の横の繋がりによるコミュニティ」

新たにチャレンジをする事業者さん、新たなつながりやコラボをしていきたい事業者さん、いつもとは違う場所で出店してみたい事業者さん、そんな方々にお声がけしてお集まりいただいております。
僕らIttekiチームの思いに共感してくれたり、シンプルにIttekiを応援したくで出てくださったり、前衛的な販売戦略だけでなく、偶発的な出会いや「面白そう」という動機でご出店いただく方がほとんどです。(これは本当にありがたい限りです)
(そしてもちろん、もっともっとItteki Marchéが地域に愛され、なんとなく立ち止まってお店の方やお客様同士でコミュニケーションが誘発されるような場づくりを僕たちもしていかなければなりませんが・・・)
そんな出店者の方々にご協力いただいてマルシェが成り立っています。

さらに、ただ「モノを売る・買う」といった一時的な消費行動の誘引でなく、「そこで売ること・買うこと」で生産者と消費者の垣根がなくなっていくようなマルシェにしていきたいな〜と常々思っています。
例えば、まったく興味のなかった観葉植物だけど、Itteki Marchéに足を運んだら観葉植物を販売している方と仲良くなって、育て方とか、どのようにインテリアとして活用できるかが知れて、観葉植物を初めて買ってみた。とか
例えば、陶芸品の販売があるらしいから、Itteki Marchéに来てみたもののちょっと値段が高くて躊躇っていると、実際に作った方が原料から製造工程、どんな思いで制作されているかというストーリーを語ってくれて、とても共感したので買ってみた。とか

ただ目的を持ってデパートや専門店に行くのとは違う、Itteki Marchéという毎回異なる事業者さんが集まるなかでのコミュニケーションを通したストーリーの共感だったり、新たな気づき、発見こそが面白いしまたきたくなる場づくりなのではないかと信じて地道にやっています。
明確にいきたい場所というよりかは、なんとなく足を運んでみたいと思える中で素敵な出会いがある。こういった出会いを「偶発的な出会い」と僕たちは呼んでいます。

さて、タイトルの主役の話。
出店者さんとお客様それぞれがそれぞれに、出会いがあり、コミュニケーションがあり、誰か一人にフォーカスを当てたマルシェではない。
それぞれが主役であるということをお伝えしたく。

蛇足ですが、マルシェについてもどんどんブラッシュアップしていきたいと思っていて、誰もが出店者になって自分のものを持ち寄るフリーマーケット形式とか、すべて無料で交換する等価交換形式とか、形にできるものはないかな〜と思っています。
またどこかで妄想を膨らませられたらと。

それでは、マルシェでお待ちしています。(強引)

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